「ゆうちょ銀行」のATMに、立ち寄った時のことでした。
小さな支局だから、ATMの機械は入り口の四畳半ぐらいのスペースに「ひとつだけ」・・・運が悪いと結構な待ち時間なることもあるけど、その時はボクは二番目で、それほど待たされることはないだろうと、若い女性の後ろに立ったのでした。
ところが、この女性(年齢的には27、8ぐらい?)は、手持ちのバック(雑誌付録の安っぽいトートバッグ!)の中をゴソゴソしているだけで、なかなかATMを使い始める気配がありません。
やっと操作を始めた時には、ボクを含め5人も並んでいるような状態になっていたのでありました。
とにかく、ひとつひとつの動きが遅くて、ポーズをしているように身動きしないこともしばしば・・・と思えば、バッグをまたゴソゴソして何かを探したり。
なんたって、とろい!
「ATMの機械の扱いはできて当然の若者なのに」と、ボクの頭の中でブツブツ。
そう言えば、銀行のATMだけでなく、駅の切符売り場、コンビニのレジなどで、似たような状況に遭遇したことがあるのでした。
それも、機械に不慣れな高齢者とかではなく、フツーの若者だったりするのだから、理解に苦しみます。
待っている人たちのイライラを感じているのか、いないのか・・・意図的に”チンタラ”しているんじゃないかと思える行動をする輩もいるような気さえします!
こうなると、社会的なマナーではなく人格的な問題なわけで、下手に文句を言ったり、注意したりしようものなら、トラブルになってなってしまうこともあるでしょう。
以前、人に迷惑をかけていた若者に注意をしたら、大変な騒ぎになった経験があるので、下手なことで口出しはしないように、ボクは心がけるようにはしているのです。
ATMの女性は、後ろから見られることを意識しているのか、異常なほど機械に密着して操作していて、何をしているのか分からないけど「最初からやり直してください」というメッセージが流れるたびに、思わず大きなため息が出そうになります。
操作方法が分からないなら「局員のいる窓口に行けよ!」っと、心の中で叫び続けておりました。
ボクだけでなく、すぐ後ろにいる親爺、そして、その後ろにいる数人のオバさまたちも、かなりイライラしている様子で、苛立っている「気」が背中に刺さるようです。
イカニモ気難しそうな感じの親爺(何故か、鼻毛と耳毛が、ぼーぼー!)は、苛立ちで鼻息が段々と荒くなってきて「スー、ハー、スー、ハー」と、ボクの背中のすぐ後ろで音を立て始めたのであります。
思わず振り向いたボクの顔を見て、オバさまのひとりはまゆげを上げて、今の状況(長時間待たされていること、そして、たぶん親爺の鼻息のこと)に対して、無言の同意をボクに求めてきたので、ボクも口をへの字にして応えたのでした。
ATMの女性は、何度か後ろを振り返って並んでいる人たちを見たものの、一向に手早く終わらせようとする態度さえ感じさせません。
世代的に「空気を読む」ことぐらい分かっているはずだと思うけど、それって自分の仲間内だけなのでしょうか?
「待っている人いるんだから、さっさとしろ!」と、若い女性に「ひとこと」言ってやりたい衝動を、ボクは抑えられなくなってしまいそうなのでした。
実際に、どれぐらいの時間だったのかは分かりません・・・やっと女性がATMの前から離れた瞬間に、ボクのすぐ後ろにいた親爺が突然大声で大声怒鳴ったのです!
「グズグズ、遅いんだよ!」
その言い方は別として、その場に居合わせた全員の気持ちを代弁したような「ひとこと」・・・イライラが一瞬で消えてしまうほど「よくぞ、言ってくれた!」という満足感さえ感じました。
ただ、その言葉に対して若い女性は、憎たらしいほど反応せずに、何食わぬ様子で無言のまま立ち去っていったのでした。
凍りついたような空気の後、緊張感が解けたような空気が流れたのですが、怒鳴った親爺は、どこかバツが悪そうな感じになってしまいました。
ブツブツと頭の中で”怒り”を繰り返していると、そのうち、ボクも「キレた親爺」のようになってしまう・・・改めて、気をつけようと思った”一件”でした。
そして、その場にいるみんなの代弁者になったつもりで、ついつい積極的に「ひとこと」言ってしまいたくなる”たち”のボクですが、誰かが自分の代弁してくれた方が、気分はさっぱりするものなのだということを・・・知りました。
わかるわ〜。
返信削除それで救われること、あるものね。
M