2009/09/26

えばる男って・・・ダメだなぁっていう話

自分に余裕がないと周りのことって見えないものですが、入院したばかりの時は自分のことで精一杯でありました。

しかし、点滴のポールをゴロゴロしながらも、トイレに行けるようになると、自分の置かれている状態というのを、じっくりと観察するような余裕が出てきます。


僕は緊急入院したために、最初の2,3日は「リカバリルーム」と呼ばれる手術後の患者のいる、ナースステーションに隣接した大きな部屋の一角のベットにおりました。

周りには、生命維持装置を付けているようなお年寄りが多く、自由に歩き廻れるなんて、なんとも申し訳ないほどでした。

生きるか死ぬかの状態で、どうしても唸り声のような溜め息のような”音”は漏れてしまうのは仕方ないことだとは思いましたが、僕以外の患者は水一滴も飲めないようないようで「水をくれ~」と泣きながら訴えている様子は、聞くに耐えられないものはありました。


消化器系の患者が多いフロアだったので、7,8割は年配以上の高齢者、そのうちの殆どが男性のようでした。

というのも・・・声を出して、あれこれ訴えるのは、男の声しか聞こえないのです。

それほど大きな病院ではなかったので(カーテンで視線を遮ることは可能な)男女混合の合い部屋でした。

確かに女性のほうが数は少なめなのですが、女性の声というのは病棟で殆ど聞こえません。

僕の向かい側にいた70代ぐらいのおじいさんは、看護士が何をしても「痛い!痛い!」と大声を出す始末で、可哀想というよりも、滑稽にしか思えませんでした。

採血やらなにやらで少しは痛いことはありますが、我慢の「が」文字も出来ないとは情けないおじいさんでした。


入院から数日後にリカバリールームを出て、4人部屋に移りました。

僕の斜め向かいのおじいさんは、元々身体が不自由なようで介護的なケアが必要な患者だったのですが、とにかく”わがまま”の限りで、昼夜問わず、看護士が来るまでナースコール押し続けたり、大声で叫び続けるのです。

仕舞いには、でベットのスチールパイプを何か固いモノででガンガン叩くというアピールまでするので、大変迷惑な同室者でした。

家族が面会に来ると今すぐ自宅に帰りたいと駄々をこねて大騒ぎ・・・そして、しばしのハンガーストライキという無意味な行動を取るので、看護士もお手上げのようでした。

寝たきり状態に近いはずなのに、ベットの上で暴れまくるようでしたので、ある意味、元気だったのかもしれません。


歳を取ると老人は子供に戻るとは言いますが・・・カワイイ子供になるわけでなく、癇癪持ちのわがままな子供になるわけですから情けないものです。

僕は96歳で亡くなった祖母がいましたが、明治の我慢強い女性の見本のような人で、亡くなる一時間前まで自分でトイレに歩いていくというほど毅然としていたそうです。

入院中に見たような老人というのを実際に目にしたことがなかったので、他人とはいえ、ちょっとショックではありました。ただ、えばりまくっていた男の最後って、こんな情けないことになるのだということを証明していたようで・・・やっぱり人生というのは、どこかで「フェア」になっているような気がしてしまうのでした。


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