最近、テレビに出演する機会も減り・・・「金スマ」で”ロングブレス・ダイエット”で「痩せました!」という実験台になっていたり、さすがに「カツマーブーム」も終息したのね・・・と思っていたら、本屋さんで「見つけちゃいました!」勝間和代の「自虐キャラ本」!これほど「嫌われていること」「叩かれること」をセールスポイントにする商魂(出版社もか?)を持ち続けられる面の皮の厚さには脱帽です。そして、また「嫌い、嫌い」と言いながら、勝間本を購入してしまうボクって・・・逆説的な意味で、勝間和代の熱烈な”ファン”なのかもしれません。
『「有名人になる」ということ』は、すでに表紙から「自虐」っぷり満載です。まず、帯には西原理恵子のイラストと「勝間がまた嫌われそうな本出している。」とあり、裏帯には「あんた有名じゃないって。」と「有名人」であること自体にも自虐的・・・あまりにも確信犯的な「嫌われ者」の自己申告であります。嫌われ者のウザいキャラに目覚めて、自虐キャラ全開の勝間和代ですが・・・本書は「カツマー」と呼ばれる勝間和代信者(まだ、存在しているとしたら)にまでも、冷や水を浴びせるような本末転倒な「暴露」本ともなっています。
まず「何を言い出しているの?」とツッコミたくなってしまうのが「はじめに」の部分です。(勝間本は”まえがき”に、すべてが集約されていることが多いような気がします)勝間和代は本業の投資顧問会社の業績が芳しくないので、自分自身が「有名人になる」というビジネスによって、会社の立て直しを計ったと告白しているのですから・・・。これって、毎度ながらの勝間節「すべて私の計画であった」という”結果あり”のお得意な「自己肯定」であります。そして、緻密なリサーチとプランニングによって、「勝間和代」という”商品”が売れる「マーケット」を”意図的”に狙ったということ自負してしまうのですから、カツマー信者というのは、まんまと彼女の思惑にハマった・・・ということのようです。
勝間和代の名前が世間一般にまで知れ渡るようになったのは、香山リカ著の「しかみつかない生き方」というベストセラーの中で「否定的」に取り上げられてから。これは、マスコミを巻き込んだバトルに発展して、結果的に勝間和代の知名度が上がり、テレビ番組への進出にも拍車がかかりました。しかし、本書では事細かに「有名人になる」プロセスについて語っているにも関わらず、香山リカとの経緯には本書では、まったく触れていません。
「有名人になる」ということのメリットとデメリットについて語っているのですが、わざわざ経験の新鮮なうちに書き留めておかないといけないほどの内容ではありません。一般人でも容易く想像できる範囲でのメリット、デメリットを「有名人になる」を成し遂げた者という立場から、これによがしに解説してしまうという”上から目線”や”空気の読めなさ”が、いかにも勝間和代らしいとしか言いようがありません。さらに、どうやったら「有名人になれるか」という方法論まで、「自己分析」と「自己肯定」によって論じてしまうのですから「どんだけ、自分がスタンダードやねん!」(何故か関西弁)と、ツッコミたくなります。
「勝間和代嫌い」「勝間本の中身が薄い」「顔が気持ち悪い」「鼻の穴」と言われて、メンタルに響いたと訴えていますが・・・それは「有名人」ということが原因だけではありません。公の場で、評論家とか解説者の立場で何かを論じてお金を頂くということをしている限り、否定的な印象を持つ人がいるのは仕方ないことです。確かに”顔の気持ち悪さ”や”鼻の穴”を攻撃するのは、いくらテレビに出ている人だからといって言い過ぎかもしれませんが・・・。
しかし・・・これは「勝間和代」だから”こそ”でもあります。外見的に恵まれていないテレビに出ているコメンテーター/評論家というのは勝間和代以外にも大勢いますが、そういう人たちが容姿や外見だけで攻撃を受けるいるわけではありません。一般人はテレビなどのメディアを通じて”ひととなり”を無意識に判断しているところというのがあります。外見の”印象”から「勝間和代」という人の存在に好感を持てないという人がいるというのは、彼女にとって理不尽で不条理だとは思いますが・・・わざわざ”恨み言”のように著書で書いてしまうところが、ますます”アンチ・カツマー”の感情をを逆撫でしてしまうのです。
嫌いな人から「私のこういうところが嫌いなのですね!」と指摘されるほど、不快を感じることってありません。嫌われていることさえも、とことん営業に利用する勝間和代。
好感度がないのに”知名度”だけはある・・・あなたは立派な「有名人」です。
好感度がないのに”知名度”だけはある・・・あなたは立派な「有名人」です。
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