2011/04/25

主人公の決断がスゴ過ぎる実話の映画化・・・事実の重みを身にしみて感じてしまう~「127時間」~


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ここのところ「めのおかしブログ」は映画の話ばかり・・・実はそれにはある理由があるのです。毎年アカデミー賞発表後に、ノミネートされていた作品がDVD(ブルーレイ)化されて続々発売されるという傾向があります。そこでボクは毎年3月頃に、まとめてアメリカやイギリスのアマゾンから、DVDを買うことが多いのです。特に日本でまだ公開されていない作品、または公開予定のない作品を購入します。今年は震災、入院と、妙にバタバタしてしまったため、実際に商品が届き始めたのは4月初めあたりから。それを今になって、ひとつひとつ観ているので、今月は映画の話ばかりになっているという次第なのです。

さて「スラムドッグ$ミリオネア」のダニー・ボイル監督の「127時間」は、登山家アーロン・ラルストンの実体験を元にしたノンフィクションを映画化した作品で、2010年度のアカデミー作品賞にもノミネートされていました。岩に腕を挟まれた状態で127時間(5日間以上!)も断崖の隙間で身動き出来ない状態から生還したという実話なのですが・・・主人公がずっと挟まれたままという、映画という「絵」になりにくい設定だと、まず思いました。

ワン・シチュエーション・スリラー的な映画というのは、低予算でアイディア次第で面白い映画になる可能性もあるのですが、画面上に動きがないので、飽きてしまうなんてこともあったりするものです。去年公開された「リミット」(原題/Buried)は棺に入れられて地中に埋められた主人公だけしか出てこない映画で、カメラは基本的にずっと棺の中・・・埋められているる息詰まった状態をそのまま表現しているということではあるのでしょうが、あまりにも視点が狭過ぎて飽きてしまうという欠点がありました。もしかすると「127時間」も、似たような映画なんではないかと危惧したのです。

「スラムドッグ$ミリオネア」は、MTVのプロモーションビデオのようなスラム街での躍動感溢れる映像が特に印象的でした。動きのなさそうな本作をダニー・ボイル監督がどのように撮っているんだろうと期待しました。主人公演じるジェームス・フランコは、映画の全編出ずっぱりということになるわけですが・・・このジェームス・フランコというのが、ボクに言わせればハリウッド男優のなかでも「チャーミング担当」というタイプの役者さんという位置づけ。彼の出演作品で一番知られているのは「スパイダーマン」シリーズでしょう。「ミルク」での恋人役の方がゲイの人にはお馴染みかもしれません。アメリカのどこにでもいそうなイケメン(実際にいるかどうかは別として、いそうな雰囲気!)で、チャーミングであることがお仕事みたいな俳優・・・っていうと失礼でしょうか?今年2月末のアカデミー賞授賞式の進行役にアン・ハサウェイと選ばれたようですが・・・残念ながらチャーミングさだけでは式典には乗り切れなかったようで、随分とブーイングされてしまったみたいです。

今回の軽薄で不注意(!)な登山家役は、ある意味ジェームス・フランコにピッタリ・・・誰にも行き先も告げずに身動きが取れなくなるという、ちょっと”おバカ”っぷりにも妙に納得出来てしまうところがあったりします。クロースアップやフラッシュバックなどで映像のリズムが良くて息が詰まるような閉塞感は薄め・・・またジェームス・フランコの軽いノリもあって深刻な気分にもなりません。とは言っても状況はかなり緊迫していて、時間の経過とともに衰退していきます。

どのようにして身動き出来ない状態から、彼が脱出したのかを知らずに観ることをお奨めしたい映画です。ボクは元になった実話をすでに知っていたので、結末がどうなるか分かってみてしまったのを悔やんでいます。エンドタイトルは「ご本人」が画面に登場するので、この映画で描かれていることが本当に実話であることを観客に知らしめることとなります。

事実の「重み」というのは重いものなんだと身にしみて感じずにはいられません。

「127時間」
原題/127 hours
2010年/アメリカ、イギリス
監督 : ダニー・ボイル
脚本 : ダニー・ボイル、サイモン・ビューフォイ
原作 : アーロン・ラルストン
出演 : ジェームス・フランコ


2011年6月18日より全国ロードショー

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