2013/07/06

自分の”まん中部分”をモチーフにする”女子”アート活動家・・・ナルシシズムと自虐性のギミックに惹かれるの!~ろくでなし子著「デコまん/アソコ整形漫画家が奇妙なアートを作った理由」~



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近頃ツイッターのタイムラインで、頻繁にリツリートされていたので知った「ろくでなし子」さん・・・「デコまん」という自分の体の”まん中”部分をモチーフにしたアート活動をしている若い女性(とは言っても年齢不明)です。漫画家の「まんしゅうきつこ」(以前は、よりイロモノ的な”まん臭きつ子”という表記)さんと同じジャンル(?)と思っていたのですが・・・ろくでなし子さんは、れっきとした”アーティスト”を名乗られています。「日本性器のアート協会」のメンバーということでありますが、会員は彼女と男性器のオブジェを作成する「増田ぴろよ」という”女子”アート活動家の二名・・・内輪の”なんちゃって協会”という感じでしょうか?

「デコまん」というのは、印象剤によって女性器の”型”をとり、石膏で固めたものに色を塗り、既成のパーツをデコレーションした「ジオラまん」など立体コラージュのオブジェ(?)のこと・・・女性器の”型”押しされた樹脂を多数ぶら下げた「シャンデビラ」など、一見すると「まぁ、キレイ!」と思ってしまう作品もあります。手作業の”型どり”のために手のひらサイズが限界だったり、印象剤のシリコンが劣化しやすくて大量生産には向いていないらしいのですが・・・女性器の布団(柄?)、車(ボンネット上部)、船(屋根の上部)、ドア(ドア板の表面?)などもっともっと大きな作品を作りたいそうです。

「キャンプファイア」というクラウド・ファンディングのサイトで、彼女の”ある”プロジェクト”への支援資金を募っています。すでに支援金の総額は60万円を越えていて、プロジェクトの現実化は確定(目標額51万4800円)となっています。彼女の”プロジェクトというのは、世界初の夢のマンボート(カヤック)にて海を渡るというもの。マンボート(カヤック)というのは・・・3Dスキャナーで取った彼女の女性器の正確なデータから削り出したスチロール材を、カヤック本体に上部にはめこんだボートなのです。これに何の意味があるのか?・・・ということはさておき、デジタルデータという特性を生かして、正確な女性器の”型”の拡大縮小が自由に行なえることにより、実現できる企画ということなのであります!

彼女は「ま○こ」をもっとポップにカジュアルに日常に溶け込ましたいと「ジオラまん」だけでなく、リモコンで走るまん中、まん中の照明器具、まん中のアクセサリー、iPhoneカバーまん中などの制作にも励んでいるとのこと・・・さらに、自分も「デコまん」を作りたいという女性のために「デコまんワークショップ」を開催したり「デコまんキット」も販売されているそうです。ろくでなし子さん曰く、日本では長らく”まん中”はタブーとされてきたので、『「ま○こ」に市民権を!』ということのようであります。おじさんは「”まん中”のことを口にするな!」「”まん中”を見せるな!」と怒るのに、実は「”まん中”を見たがる」と「法律の建前」と「個人の本音」を指摘するところは、AVの宣伝コピーのように皮肉たっぷりです。

女性器をモチーフとしたアート作品というのは「ろくでなし子」さんが”パイオニア”というわけでは全くありません。最も有名なのは、1920年代から活躍したアメリカのアーティストのジョージア・オキーフによる花シリーズでしょうか・・・?キャンバスいっぱいに描かれた極端な花のクロースアップは、あきらかに女性器を想像させます。また、1970年代に活躍したジュディ・シカゴによる「ザ・ディナー・パーティー/The Dinner Party」は、皿の上にディフォルメされた女性器のような立体的なリリーフを施しています。女性器をモチーフとしたアート作品というのは、単に”女性美”を讃えるだけでなく、政治的なメッセージを含んでいることが殆どで、”フェミニスト・アート”の中でも過激な表現方法と捉えられることが多い気がします。「ろくでなし子」さんのアプローチは、面白かったら何でもありのポップなカジュアルさ・・・フェミニストの政治的なメッセージというのは感じられません。



人体からの”型どり”という手法というのも、アートの世界ではポピュラーなものです。性器を模した造形アートというのも、たくさんありますが・・・最近、話題になったのは、イギリスの”男性”アーティストのジェイミー・マッカートニー(Jamie McCartney)が2012年に発表した「The Great Wall of Vagina」ではないでしょうか?20ヶ国、18歳以上の女性、400人から協力を得て、5年の歳月をかけて作成された作品で、母と娘、一卵性双子、性転換した男性/女性などの女性器を”型どり”した非常にリアルな石膏40人分を、ひとつのパネルに張り合わせています。400人分の10パネルで全長9メートルにもなり、圧倒的なインパクトがあります。アーティストによると、女性器は十人十色で「普通」なんてものはなく、ありのままで美しいことを訴えたかったということらしいです。規則的に並べられた”だけ”なので、いたずらに性的な興奮を煽るわけでもなく・・・といって、政治的なメッセージを感じさせないところが、ヒジョーに興味深い作品です。


しかし、この女性器の”型どり”という手法も一歩間違えば、日本では”犯罪”になってしまいます。出会い系サイトなどで出会った女性の性器模型をオークションで販売していた日本人男性が、先月(2013年6月)”わいせつ物頒布”の容疑で書類送検されたそうです。彼は「女性器の型どりを自分よりも上手に取れる人はいない」と自負していたそうで・・・確かに「外性器模型工房」というサイトで見る限り、その模型は見事な完成度です。型どりをするためには女性の協力は不可欠だし、販売の許可も得ていたそうで、売り上げも女性に支払っていたという話もあります。型どりをしたモデルのプロフィール(出身地、職業、年齢、身長/体重、画像)を記載したり、シリコン製の模型もあったということなので・・・模型の購入者の目的というのは、どう考えても「エロ」です。また、協力者の女性にとっても、ネット上に自分のアソコの模型画像がアップされて販売されているという事実が、ある種エロティックな経験になりえるのかもしれません。

「ろくでなし子」さんの「デコまん」は、フェミニスト視点の政治的メッセージというわけでもなく、エロティズムを表現した造形でもありません。クラフト的な制作方法、「ま○こ」ちゃんグッズの販売ビジネス、サブカル系のイベント活動など、純粋に”芸術作品”と捉えるには、かなり商業的なアプローチが目立ちます。メディアの取り上げ方も、自分の性器をモチーフにしている”女子”という週刊誌的な興味本位のものが、殆どだったりするのです。男性が同じように”アート活動家”を名乗って、自分のペニスの型どりした「ち○こ」に、デコレーションを施した「デコちん」を制作したとしたら”エロ目的”の容疑をかけられるでしょう・・・例え「デコちん」がファンシーでキュートであっても!自身の性器の”型どり”は「女子」であることが「ミソ」であり「女子」マーケティングの「ギミック」からは逃れられることはできません。ただ、この手のアート(?)活動家は「逮捕されてナンボ」というところもあったりするので、今後”箔付け”のためにも、過激な活動になっていくのは”必然”なのであります!

人体からの”型どり”という手法ではなく、自らの手で素材を削って形状をリアルに再現するという「彫刻」的なアプローチもあるわけで・・・”型どり”や3Dスキャナーの”データ”に頼るのは、非常にクラフト/デザイナープロダクツ的な制作手段を選択していると言えるびのかもしれません。ジオラマに使用しているパーツは、東急ハンズとかで販売されている既成の模型パーツ類を使っているようなので・・・アート作品としての”オリジナル要素”というのは希薄であります。「ジオラまん」などのオブジェ作品にしても、照明器具やアクセサリーにしても、見慣れたデザインをベースに「ま○こ」の型どりを取り込んだという印象は、正直拭えません。3Dスキャナーで外部のデータを取るならば・・・MRIで内部(膣)の形状までを正確にデータ化して、巨大な「ま○こトンネル」にでもチャレンジして欲しいなんて思ってしまいます。ただ、彼女にとって関心があるのは、あくまでも視覚的に外部から見える”外性器”の部分だけのような気がしてしまいます。

一部の女性からは否定的な反応をされてしまうこともあるらしいのですが・・・それは、ある種の「イタさ」を感じてさせてしまうからかもしれません。ボクも、最初にろくでなし子さんのプロジェクトのことを知った時に、ある種の女性にありがちな「痛々しさ」を感じました。そして、彼女の自伝的な著書「でこまん/アソコ整形漫画家が奇妙なアートを作った理由」を一読して、ますます、その印象は強くなったのです。

ここからは著書「デコまん」のネタバレが含まれます。

次女として生まれた「ろくでなし子」さんは、2歳年上の器量の良いお姉さんと比較されて、自分は「ブサイク」だというアイデンティティーを持って、少女時代を成長したそうです。現在の彼女の画像を見るかぎり、そこまで「ブサイク」と思い込むほどではないと思いますが(といって、美人でもないかも)・・・コンプレックスというのは、個人の主観によって培われるので、実際にブサイクか、どうかは重要なことではありません。ただ、将来、整形手術をするために必死に節約をして貯金をしたというのですから、その思いは強いものではあったようです。

東京の大学に進学して、”オタク男子”ばかりのアニメ漫画研究同好会に入ったところ・・・(おそらく女子がいなかったこともあって?)一躍人気者となってしまいます。節約で身なりさえも気にしていないところが、中学生的な幼さとして捉えられて、ロリコン的な萌え要素に変換されたらしいのです。「ブサイク」を自分のアイデンティティーとしてきた女の子が、いきなり「かわいい。かわいい」と、もてはやされたのだから舞い上がってしまうのは、容易に想像できます。アイデンティティの上下の振り幅が大きすぎる人というのは、どうしても自己認識のバランスが”いびつ”になりがち・・・彼女も例にもれず、自意識過剰で新たなコンプレックスを培うことになるのです。

ブロッコリのように毛深い(!)股間と悩む彼女は、それでは「かわいくない!」と思って陰毛を剃ってしまうのですが、エッチの相手に「パイパンの変態趣味」と笑われてしまいます。それならばと陰毛をボウボウのままにしていたら、今度は別の相手の歯に陰毛が挟まって笑われてしまいます。そこで彼女は、エステで脱毛をしてもらうのですが・・・脱毛によって、より露になった自分の女性器をしげしげと観察してみて、小陰唇が肥大しているのではないかと思い始めるのです。女性同士で性器を見せ合うなんてことは、普通はあまりないわけで・・・彼女が「ま○この、基本形が分からない!」と嘆くのは理解できます。しかし「ビラビラが嫌!」と、切除手術をしまうというのは・・・コンプレックスの反動の決断力のような気がします。自分の美的センスを一致しないからという理由で、顔の整形手術をする女性と同じように、自己満足の世界であることは明らかで・・・根底には自分を受け入れられない「自虐性」を感じさせてしまうのです。

こうして、毛深いコンプレックスも小陰唇肥大コンプレックスも克服した彼女は、術後の「完璧なま○こ」を友人や友達に見せまくるようになるのですが、これも極端な行為であります。いつでも自分の”ま○こ”を愛でられると考えついたのが、そもそも「デコまん」を始めたきっかけだそうなのですが・・・まさに「私の世界」を表現するかのような立体コラージュで、自分自身のま○こをデコるというのは究極の「ナルシシズム」を感じさせます。

最近のウェブマガジン(messy)で、結婚していた事と、すでに離婚している事の告白をしていてましたが・・・元夫に「デコまん」のアート活動が受け入れてもらえなかたことが、離婚原因のひとつであるとも語っています。(離婚の理由はそれ以外にもあるようです)おそらく、自分の性器を型どりしてデコるという行為に、引いてしまう女性、または男性というのは、「ろくでなし子」さんの「ナルシシズム」と「自虐性」が同居した”念”を無意識に感じてしまうからではないでしょうか?下品な「中二病」的なイメージの以外にも・・・。

本来であれば・・・『美人の姉と比べられて「ブサイク」というアイデンティティを持って少女時代を過ごした』『ブロッコリのように毛深くて、ビラビラの小陰唇肥大のま○こ』という”マイナス要素”は、『大学生になってアニメ漫画研究同好会に入ってロリコン要素でモテモテ』『エステの脱毛と整形手術で完璧なま○こを手に入れた』『素敵な男性と結婚できた』などの”プラス要素”で、プラマイ=ゼロとなるところなのですが、彼女の場合「プラス」も「マイナス」も過剰のまんま・・・いくら彼女がポップな感性で、自分の「ま○こ」を面白がっていても、その”念”というのは伝わってしまうのです。個々の作品そのものではなく・・・彼女の生き様そのものが(ネタ的な意味で)ある種の「アート」(?)と言えるのかもしれません。

そんな”痛々しい生き様”さえも「ギミック」(というか、ギャグか?)として面白がってしまうタチのボク・・・どこかしら「ろくでなし子」さんには惹かれてしまうのです。

追伸:2014年7月15日
ろくでなし子、こと、五十嵐恵さんが、昨日、猥褻電磁的記録頒布容疑(って何だよ?)で逮捕されました。「自称芸術家」などという悪意を感じさせる屈辱的な表現の報道も気になりましたが・・・なんといっても驚いたのは「42歳」という実年齢。自虐的、かつ、ナルシシズムを感じさせる作品の方向性から、ボクは彼女のことを20代後半ぐらいかと思っておりました。”女子的要素”に惹かれていた支持者やマスコミには、今回の報道内容は”冷や水”のようなものだったのかもしれませんね〜。



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1 件のコメント:

  1. エゴサーチして噛みついたりするところが痛いヒト

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