2009/06/27

歯の抜けた表参道


久し振りに表参道の骨董通りを霞町の方まで歩いたら、ビルが撤去され駐車場になっている土地が目立っていました。
ちょっと歩くたびに視界が広がり、ここも、あそこも、という具合に、「歯が抜けた」ようになっているのです。

少しでも服を安く買いたいというのは、昔も同じ。80年代のデザイナーブランドブームの頃は、自分もサンプルセールの常連でした。
バブル後、デザイナーのディフュージョンラインブームまでは、デザイナーという存在やファッションという魔法に惹きつけてられていた時代だったんだなぁ・・・と、今になって振り返ってみると思えます。
デザイナーファッションとファストファッションは、棲分けされている・・・と、解釈しようとしても、表参道を賑わしていた「ファッション」は、ある意味、終りつつあるんだ・・・と、ぼんやりと感じてしまったのでした。

ファストファッションの「全身1万円コーデ」が、衝撃的に感じられるのは、今だけのことでしょう。
しかし、そこそこ質の服が安く買えるというのは、ファッションが産業として成熟した進化で、それを止めることはできないのかもしれません。
自分の知っていたキラキラしたファッションの世界は、小さな小さな世界の話になっていくんだと思います。

「昔は良かった」「昔はこうだった」と嘆いたりしている業界のオヤジやオバサンのことを、ちょっとウザく感じてたくせに、いつの間に自分がそんなオヤジになっていました。

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