2012/01/04

やっぱり今年もやっちゃいます・・・2011年に日本で劇場公開された映画作品の勝手なベスト3&ワースト3~「ブラック・スワン」から「ムカデ人間」まで~

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あけましておめでとうございます。

あちこちでは2011年のベスト映画のリストなどがあちらこちらで発表されておりますが、こっちのリストではワーストに挙げられているタイトルが、こちらではベストに挙げられていることもあって、選ぶ人によっての好き好きというのがハッキリ分かれたりするのも面白いものです。

まぁ、ボクのように基本的に自分の観たいと思う映画を自腹で観ている人にとって、対象となる映画タイトルというのは、すでに嗜好的には限られたもの。それでも「これは酷い!」と大声で酷評したくなる映画というのもあるわけですが・・・最も評価として低いのは「そんな映画知らない」ってことであったりします。「酷い!」と言わせるまでは「観てみたい!」とは思わせているわけですから。

自分勝手に選んでいるのだから、日本で公開されているか、今年公開されたかとか関係なしに「今年ボクの観た映画ベスト&ワースト」でも良いのかもと思いましたが・・・そうすると日本未公開作品だけでなく、数十年前につくられた映画まで含まれてしまうので、結局「2001年に日本国内で劇場公開された作品」としました。映画祭などだけで上映された作品は含んでいません。

リストする数が増えると、それぞれのタイトルに対する思い入れが薄くなるような気もするので、今年も「ベスト3」と「ワースト3」としました。

ベスト1「ブラック・スワン」

やっぱり・・・というか、当然の2011年のベストワンであります。おそらく2011年に限らなくても、ボクにとっては生涯ベストテンに入れたいぐらい、思い入れの強い作品であります。日本で公開される前の3月29日にアメリカでDVD/ブルーレイが発売されたので、速達で届くように購入しました。めのおかしブログの方にも観賞直後、感想文を書いています。


当時、この手のマニアックな映画がアカデミー賞の「作品賞」ノミネートという事実に結構驚いていたボクですが・・・日本公開後の大ヒットにも驚きました。ゴールデンウィーク直後(5月11日)という夏の大作公開前という狭間””ということもあったのかもしれませんが、2011年の洋画興行成績8位という奮闘ぶり。日本の少女マンガ的なドロドロ世界は、思いの外、日本(特に女性)には受けたということなのでしょう。

何らかのモノ作りの現場にいたり、自分を表現するという仕事に関わっている者にとって・・・表現者としての葛藤や、完璧を目指すあまり自分を見失っていくというのも、他人事ではなかったりします。ボク自身が創作活動をしていた時に感じていたのは、作品に魂を入れる作業というのは、自分の内面を解放する反面、自らの身を切るようでした。だからこそ「ブラック・スワン」のラストシーンには、号泣せずにいられないのです。

ベスト2「劇場版 神聖かまってちゃん ロックンロールは鳴り止まないっ!」

まったくのノーマークの作品で・・・新作5作ならまとめて1000円レンタルという近所のTSUTAYAで、数合わせでレンタルして観たのが「劇場版 神聖かまってちゃん ロックンロールは鳴り止まないっ!」でありました。

神聖かまってちゃんというバンドの存在は知っていたけど・・・いつの時代にも一部の人から熱狂的に支持される「ネガティブさ」や「アナーキーさ」を売りにしたヘンチクリンなバンドという印象だけで、正直ボクは「嫌い」でした。まぁ・・・アラフィフになるおじさんが神聖かまってちゃんに夢中になるという方が「怖!」とは思いますが。

多くの人がそうであるように・・・ボクが初めて観た入江悠監督作品は「SRサイタマノラッパー」でした。ラップ・ミュージックに興味のないボクにとって、ラップミュージシャンを主人公にした映画にはまったく興味を引かれなかったのですが・・・あちこちで話題になっていたのでレンタルで観たのでした。ラップに終盤の即興ラップのやりとりには、思いの外、心動かされてしまいました。

「劇場版 神聖かまってちゃん ロックンロールは鳴り止まないっ!」というタイトルの映画でありながら・・・神聖かまってちゃん(または、リードボーカルの「の子」)は映画の主人公ではなく、オムニバズの物語を繋ぐカリスマの存在としたことで神聖かまってちゃんのことを嫌いな「おじさん」にとっても、受け入れられる作品となったのです。

神聖かまってちゃんの「伝説のライブ」までの1週間のあいだに、3つの物語が同時進行していきます。二階堂ふみ(園子温監督の最新作「ヒミズ」に主演でポスト満島ひかり確実?)演じる女子高生/美和子は、卒業後将棋プロを目指しています。ただ、将棋好きな父親とは大学進学を奨めておりぶつかっています。将棋を教えてた兄は自分の部屋にひきこもりっきりで本編には一度も姿を見せません。また、ボーイフレンドは将棋好きの彼女なんて格好悪いと浮気されてしまう・・・カッコ良いけど、メッチャ恰好悪いという絶妙な存在が何とも愛おしかったりします。他に、シングルマザーのポールダンサー(森下くるみ)と神聖かまってちゃんに夢中な幼稚園児の息子の物語と、神聖かまってちゃんのマネージャーのツルギ(劔樹人・本人)の葛藤が、終盤のライブで、それぞれの物語が希望へ向かうカタルシスは、音楽の力を信じる音楽映画の王道でありました。

今年は・・・東日本震災の影響もあってか、映画に限らず音楽も、ますます「応援」「感謝」「希望」「絆」などのメッセージを大盤振る舞いするような「直球の感動」表現ばかりになりつつある今・・・入江悠監督の登場人物ひとりひとりへの優しい視線が、映画的な「救い」を強く伝えてくれるのです。だって、本編の一番最後に現れる登場人物は、神聖かまってちゃんの聞くような若者からは一番遠い存在とも思える女子高生/美和子の父親だったりするのですから・・・。セル版のDVD/ブルーレイの特典として収録されている「お兄ちゃんの部屋」では、美和子のひきこもりの兄に対しても、優しい視線を送っています。

音楽映画でありながら、タイトルになっているミュージシャンの好き嫌いとは無関係に成り立ってしまうという・・・入江悠監督の稀な才能に感服したボクにとっては、「劇場版 神聖かまってちゃん ロックンロールは鳴り止まないっ!」は、2011年の堂々たる邦画ベストワンなのです!

ベスト3「冷たい熱帯魚」

東電OL殺人事件マニア(?)のボクには「恋の罪」の方が好きではないかと思っていたのですが・・・水野美紀主演にした日本版よりも、ふたりの女(いずみと美津子)に焦点をあてた海外版の方が、作品としての完成度が高かったという不可解な事態に、国内公開版に関してはベストリストからは外すことにしました。「冷たい熱帯魚」については、公開時にめのおかしブログにも感想を書いています。


手加減なしの園子温ワールド炸裂・・・観賞時の疲労感は何度繰り返し観ても消えません。もうすぐ公開の「ヒミズ」への期待も膨らみます。

順不同で「スーパー!」「エンジェル・ウォーズ」「ツリー・オブ・ライフ」もベスト作品に挙げておきたいと思います。ブログでは感想を書く機会のなかった「ツリー・オブ・ライフ」は、好き嫌いのハッキリと分かれる作品だとは思います。詩的な映像を重ねることで生命と家族の繋がりを抽象的に描くという、商業主義の映画とはかけはなれた作品をハリウッドスター主演で製作されたことに驚きました。

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基本的に自分が観たいと思った作品しか観ないので、ワースト映画を選ぶほど映画の本数を観てない・・・と思うのですが、それでも、あるんですよね,酷い映画って。


ワースト1「ムカデ人間」

これは「名誉のワースト1」であります。

「嫌よ、嫌よも、好きのうち」と申しますが・・・本作ほど「もうヤダぁ~勘弁してくれよ・・・」という映画は近年なかったと断言しちゃいます!故に「ベスト」ではなく、あえて「ワースト1」とさせて頂きました。日本での劇場公開は2011年でありましたが・・・実はボクは、北米版ブルーレイにて2010年に観ておりました。詳しい感想は、以前書いたブログを参照してください。


さらに「ムカデ人間」の酷いのは・・・さらに悪趣味テイストをパワーアップさせた続編「ムカデ人間2」が、すでに製作されているというところ。こちらも、ボクはイギリス版のブルーレイ(残念ながら編集でカットされている)で観ております。2月にはイギリス版よりも収録時間が数分長い北米版ブルーレイが発売されるので、イギリス版ではカットされたシーンも観れることに期待大であります。


ワースト2「パラダイス・キス」

実質的な2011年のワーストワンに「パラダイス・キス」を挙げることにさせて頂きます・・・同じくファッションデザインをテーマとした「ランウェイ☆ビート」もあったのですが、主演している役者の「旬なスター性」にも関わらず、酷い作品に仕上がっている本作が、本当にサイテーであると判断した次第であります。めのおかしブログにも感想を書いています。


マンガなら成立するような設定や物語も、実写となるとかなりキツイ!ファッションとして生ものを扱う限り、映画として完成した瞬間にダサくなってしまうのは当たり前でありますが・・・古臭いコンセプトとしての「おしゃれ感」に依存しているだけあって、時代性さえも感じさせない作りには圧倒されます。出演者の向井理、北川景子、五十嵐隼士らが、今後、大御所/ベテランと呼ばれるような俳優になったとしたら・・・バラエティ番組で、過去の恥ずかしい出演シーンとして使われる作品になることは請け合いです!

ワースト3「あしたのパスタはアルデンテ」


ダークホースというか、日本ではこっそり(?)公開はされたので殆ど話題にもなっていません。家族の絆を描く・・・大人のイタリア映画として日本では宣伝された「あしたのパスタはアルデンテ」。老舗パスタ会社の御曹司である二人の息子とも「ゲイ」であったという、ある意味、ゲイ・フレンドリーな映画ではあるのですが、その描き方が、まず中途半端。一家の長で糖尿病の祖母が、家族内のイザコザに嫌気がさして、スイーツを食いまくって自殺してしまうというトートツの展開・・・最期に、お葬式で家族全員が再び集まって「めでたし、めでたし」という、何とも不謹慎な落ちどころに、感動もへったくれもありませんでした。イタリア的なムードだけで、感動する大人の映画として宣伝していたようけど・・・結果的にゲイの客にも、ヨーロッパ映画好きにも、大人の映画好きにも見向きもされなかったようです。

順不同の次点ワースト作品としては・・・「世界侵略:ロサンジェルス決戦」「ランウェイ☆ビート」「あしたのジョー」を挙げます。中でも「あしたのジョー」はマンガの実写映像化に、さらに疑問を投げかけた作品と言えるでしょう。力石徹を演じた伊勢谷友介の減量と演技には感服したものの・・・香川照之の丹下段平はキャラクターへの思い入れと演技力が空回りのコント、矢吹丈の山Pについては・・・言うまでもありません。

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世界的に、過去の映画作品が本格的にブルーレイ化され始めています。日本では、初DVD化されるマニアックな作品もたくさん発売されます。今年は、ますます古い作品を改めて観る機会が増えそうです。


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