2013/04/13

日本への怨み節が止らない「メイロマ劇場」・・・”動物化”した信者たちは「dis」る”キャリアポルノ”に救われているの?~谷本真由美(@May_Roma)著「ノマドと社畜~ポスト3・11の働き方を真剣に考える」「日本が世界一『貧しい』国である件について」~



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勝間和代氏の本をわざわざ購入しては、ネガティブな意見をブログにアップしていたボクに対して・・・「嫌いな人のこと、よく書けますねぇ~」と厭味を言われたことがあります。「嫌い」=「無関心」ということもあるけれど、期待を裏切らない「嫌さ加減」から、逆に目を離せなくなるようなこともあるのです。中身を読まずして内容を批判するというのはアンフェアでありますから、著書は購入して読んで批判というのがボクのモットー。しかし最近、勝間氏はすっかり影が薄くなくなってしまい・・・以前ほどの勢いはありません。アンチ”ファン”としては、残念な限りです。

そんな時・・・新たな獲物を物色していた(?)ボクの目にとまったのが、メイロマ(@May_Roma)こと”谷本真由美”というロンドン在住で女性であります。現地時間の早朝から夜中まで(睡眠時間を除く全時間帯)ツイッターに張りついて、毎日数百以上のツイート&リツリートを”日本語”で日本人相手にしている重度の「ネット依存症」という”痛い”人ではあるのですが・・・熱狂的な支持者=信者も存在する「カリスマツイッター職人」でもあるのです。失笑を誘う”炎上”を繰り返す彼女のツイートに、ボクはすっかり”アンチ”ファンとなってしまったのでした。

メイロマと信者、そしてアンチによって日々繰り広げられている”やりとり”を、ボクは勝手に「メイロマ劇場」と命名して傍観しているのですが・・・カツマー信者の「身の程知らずの上昇志向」や「自己評価だけは高い」”キャリア系”(?)の人というイメージとは対照的に、メイロマ信者は、精神構造が”負け組”な人や、中途半端な海外経験によって”日本人コンプレックス”を拗らせてしまった人など、どこかしら「Lower Class(下層階級)臭」がプンプンします。日本を「dis」るツイートに「禿同!」することによって、自分は他のバカな日本人とは違って”海外目線”で日本がダメなことを分かってるいる・・・という底上げされた”選民意識”を死守しようとしているのかのようです。

思いの外、谷本氏の職歴(Yatedo参照)の多くは日本(日系)企業であります。ニューヨーク州のシラキュース大学に留学中の1999年に、サミュエル・インターナショナル・アソシエーツ(ワシントンDC)でインターンシップ、日本広報協会(ニューヨーク)でインターンシップ・・・2001年に日本に帰国後、ソフトバンク・メディア&マーケティング 社(現ソフトバック・クリエイティブ社)に数ヶ月在籍、その後2001年から2003年NTTデータ社に在籍していたようです。2003年から2007年に国連連合食糧農業機関(FAO)のローマ本部に勤務していたことは事実ではありますが、2007年には再び日本に帰国して、アクサ・テクノロジーサービスジャパン社に2008年まで在籍・・・谷本氏のセールスポイントの「元国連職員」以外の職歴は、日系のIT企業を数ヶ月から2年未満で転職を繰り返しています。

2008年頃(?)ネットを通じて知り合ったイギリス人の男性と結婚してロンドンに移住・・・2010年以降は日系銀行に勤めている(すでに退職したという噂も)らしいのです。現地採用で日系企業というのは、ある意味、日本国内にある日本の企業で働くよりも「日本」や「日本人」を意識させられる環境と言えるかもしれません。嫌いな日本から離れるために海外留学や海外就職を繰り返してきて、やっとイギリス人男性と結婚してロンドンに移住したのに、日本企業で働いている(でしか働けない?)というのは、悲しい”皮肉”と言えるでしょう。

そんな”日本人限定の自称国際人”の谷本氏は、今年に入ってから日本での出版予定が続々・・・その1冊目が「ノドマと社畜~ポスト3・11の働き方を真剣に考える」であります。この本は「電子書籍」として2013年1月に発売され、その2ヶ月後の3月に「紙の本」が出版されたのですが・・・「紙の本」になる際に「電子書籍」ではタイトルにありながら殆ど触れられていなかった「社畜」について”大幅”に書き加えています。単行本から文庫本になる時(単行本の発売から年月を経ている)ならば分かりますが・・・「電子書籍」発売の2ヶ月後に完全版(?)の「紙の本」出版というのは「電子書籍」の購買者を欺むいているとしか思えません。しかし「電子書籍」を購入した信者は喜んで「紙の本」も購入して、すぐさまツイッターで谷本氏にご報告。「お礼なう」のリツリートをしてもらうことに歓びを感じているようなのだから・・・トホホです。

サブタイトルに「ポスト3・11の働き方を真剣に考える」とあるものの・・・”はじめに”で「ノマド」ブームは『東日本大震災の後に生活や人生の価値観が激変してしまった若い人たちの間で顕著な気がします』という谷本氏の個人的見解で触れているだけ。「ノマド」「社畜」「ポスト3・11」という目を引くキーワードを並べただけで、中身は薄いという印象です。本書に書かれている「ノマド」の実体というのは、取材しているケーススタディが少な過ぎる上に偏り過ぎ・・・イギリスの「ノマド」の実例として「ニッチな専門職」を取り上げる一方で「アフェリエイト」「せどり」「下請け」という”副業”的な「ノマド」と比較するのは不釣り合い。自分の視点は「最高レベル」の実例として、読者の立場は「最低レベル」を持ち出すのは、ツイッターでもお馴染みの谷本氏の手法で・・・詐欺まがいの「ノマド」推しの商法と真逆のレトリックです。

「英語できないとダメ」「日本の仕組みが悪い」「専門職しか生き残れない」「ノドマ的社畜であれ」と・・・英語ができて、海外在住で、IT系の専門職(システム監査)で、日系企業に勤めながら英語添削塾や執筆活動している谷本氏自身の生き方を「自画自賛」するような結論の本書は・・・「私って凄いでしょ?」と自負しているノマド系の「自己啓発本」と変わりありません。谷本氏は、美味しそうに撮影された料理の写真を”フードポルノ”と呼ぶことに引っ掛けて「自己啓発本」を”キャリアポルノ”と呼んで「dis」っていますが・・・”ポルノ”として「自己啓発=勃起させる」直球の「自己啓発本」の方が(確かにゴミみたいな本ばかりだけど)まだ健全かもしれません。谷本氏の「dis」る”キャリアポルノ”は「英語できないとダメ」「日本のノマドはダメ」「社畜もダメ」のダメダメ尽くしの、やる気を削ぐような逆張り”ポルノ”で・・・読者を勃起不全にしようとしているかのようです。逆に・・・すでに勃起不全で社会の底辺に堕ちている信者たちは、谷本氏の日本「dis」という”お墨付き”によって辛うじて救われているのかもしれませんが。


谷本氏が結婚したイギリス人男性の言動は(彼女がツイッターで披露する限り)かなりの日本「dis」の人に見受けられます。彼女に影響されたのか、彼女と出会う前からそういう人なのかは分かりませんが、下層階級的なマインドの人ほど、人種差別によって”低俗なエゴ”を満足させるものだったりするもの・・・モノの見方が屈折している夫婦という印象は拭えません。「母国を恨み嫌う日本人妻」と「妻の母国を蔑むイギリス人夫」の、先入観と妄想を入り交じった”誇張”も加わって「メイロマ劇場」の日本への怨み節は止むことはなく・・・ますます暴走していくのであります。

谷本氏の2冊目は「日本が世界一『貧しい』国である件について」・・・一冊目よりも、さらに日本「dis」に満ちた内容となっています。些細なことでも日本「dis」に結びつけていく反面、イギリスについては”いい加減さ”も心の豊かさに解釈するという、お馴染みのメイロマ式の現実変換が行なわれているのは言うまでもありませんが・・・生活の質という観点から「日本が世界一貧しい」というのは、”本当に貧しい”国の人たちからしたら腹立たしいほど自虐的過ぎる見解でしょう。その上、彼女が訴える日本「dis」は、新鮮味のないステレオタイプばかりで、日本を捨てた(?)彼女自身の正当化の根拠を何とか見出そうとしているようにしか思えません。「日本が世界一『貧しい』国」というタイトルのインパクトだけ・・・内容の説得性には欠けています。

「紙の本」購入者には、谷本氏の生声ポッドキャスト(約23分)を聞くことができるという”おぞましい”(?)特典がついてくるのですが・・・恐る恐る聞いてみると「たぶんリアルでは嫌われるタイプだろうなぁ」という印象の声質と話し方。日本のバカベスト3(ベスト何だ?)として「ノマドバカ」「自己啓発バカ」「社畜バカ」を挙げているのだけど、メイロマ信者のことを言ってるかのようで笑えました。日本が”海外で”バカにされるようになったと肌身に感じるということは、ロンドン在住の彼女がどう周りの人々に扱われてきたかを反映しているわけでもあって・・・”日本人限定で自称国際人”気取りで勤務中にツイッターばかりしてたら「バカにされても当然」と思ってしまうわけであります。まるまる一冊、日本「dis」しておきながら、本書の最後の最後に「多様性を受け入れて自分とは異なる『他者』を尊敬し認めること」と本書を結んでしまう谷本氏に”ひとこと”言うとしたら・・・「おまえが言うんじゃないよ!」に尽きるのです。

去年9月頃、ボクのもうひとつのブログ「けいたいおかし」に「上から目線のツイートが痛々しい@May_Romaさん」という記事を書いたのですが・・・記事をアップしてから3ヶ月ほどしたある日、アクセスが急に増えて信者とおぼしき人たちからコメント欄へ書き込みがありました。エゴサーチを日課としている谷本氏本人が、このブログ記事についてのツイートを見つけたようなのです。そこで”あえて”記事へのリンクを貼ったまま「誹謗中傷が含まれているのでブログ運営会社に通報する」と、彼女はリツリートしていたのでした。4万人のフォロワーたちにブログ記事を晒すことで、信者たちにバッシングさせようという魂胆だったのかもしれません。

匿名の批判に対して「個人の特定可能」と脅迫(?)で苛立ちを露にする谷本氏でありますが・・・実名で批判しようものなら、とんでもない仕打ちをされます。これまでもツイッター上で彼女と絡んだ人が、強制的に謝罪を求められたり、信者たちから理不尽なバッシングを受けるのは目にしてきました。しかし、ボクの記事に対して、数名の信者たちがボクを中傷するコメントを付け加えてリツリートはしたものの・・・彼女が望んでいたような「バッシングで大炎上」とはなりませんでした。谷本氏が(ツイッター、個人ブログ、Amazonレビューなどで)批判されると、信者たちは「嫉妬だ」「コンプレックスだ」「嫌がらせだ」と反撃するのですが、これこそ「嫉妬」や「コンプレックス」「嫌がらせ」に囚われているタイプの人間だから”こそ”の考え方です。

彼女がブログ運営会社(アメーバ)に通報したかどうかは分かりませんが・・・個人情報を掲載したり、脅迫しているわけではないのに、ブログ運営会社が一方的な要求で記事を削除するわけはありません。彼女のツイッター発言によると・・・『ツイッターは広告媒体として、彼女の旦那が講師らしい「英語ビジネス」へ誘導することや、「有料ウェブマガジン」を購読させることが目的らしく(略)』という文章がお気に召さなかったらしく(あの記事の中でソコ?)・・・「ツイッターは英語塾への勧誘」という解釈が「誹謗中傷」「名誉毀損」「営業妨害」だというのが彼女の言い分のようです。「英語塾は営利目的ではない」「家人の暇つぶしと人助けでやってる」と、彼女が必死(!)に反応したことで、「何故、英語塾の添削料金ってそんなに高額なの?」(英文履歴書添削3万円から/「英語虎の穴」お仕事の依頼参照)とか「英語塾収入の納税はどうなっているの?」という疑問も生みました。

谷本氏の日本「dis」が多少なりとも支持されたのは、民主党時代のデフレ経済による出口の見えない状況が長く続いていたということが大きいと思います。しかし(すべての人が景気回復を実感しているわけではありませんが)「アベノクミス」によって世の中の雰囲気は変わっていくかもしれません。不景気の時には「政治が悪い」「会社が悪い」「システムが悪い」と、自分のおかれている環境を「dis」ることで不満を晴らすところがありますが、景気が良くなっても格差社会の根本的な構造が変わるわけではないので、谷本氏のような偏った日本「dis」を支持する人というのは存在し続けるような気はします。

谷本氏の3冊目の出版も間近(2013年5月21日)で、そのタイトルは「日本に殺されずに幸せに生きる方法」・・・カルト宗教の勧誘文句(?)のような根拠のない危機感を煽っています。勃起不全の信者たちにとって、救い主=メイロマ神(?)によって授けられた”ノアの箱船”になるのでしょうか?「メイロマ」という踏み絵によって、狂信的な信者たちを寄り分けているようで・・・彼女の私怨である日本「dis」が、どこに向かっているのか分からなくなってきます。メイロマの”アンチ”ファンとしては「嫌いがい」のある””痛さ”を発揮し続けてくれることを願うばかり。さらに6月13日には「キャリアポルノは人生の無駄だ」というタイトルの4冊目となる新書を出版・・・”日本人限定の自称国際人”による上から目線の日本「dis」、同族嫌悪のような自己啓発本「dis」という、ツイッター上でお馴染みの”スタンスは変わりないようです。

仲正昌樹氏の「いまを生きるための思想キーワード」という本で、最近のネット住人の”動物化”について書かれているのですが・・・まるで「メイロマ劇場」で起こっている現象を言い表しているかのようなので、その文章を引用して終わります。

ブログやツイッターに一日中張りついて、同じようなパターンのイタイ発言を繰り返している人たちがいるが、彼らはごく少数の同じような嗜好の人たちから承認されれば、それで結構満足する。批判的なコメントはすぐ削除・ブロックするか、(承認/非承認機能を使って)「承認」しないことにする。そして、自分たちのスゴさを理解できない”俗人”たちを、(どの程度の実体があるかは分からない)”仲間”と一緒に軽蔑、罵倒し、溜飲を下げたつもりになる。小さな”仲間”サークルに属している人たちは、発言の中身や真偽にかかわらず、脊髄反射的・・・ネット上では、条件反射よりも更に原始的という意味合いで、「脊髄反射」という言い方をする・・・に、”味方”を賛美し、”敵”を攻撃する。そのせいで、”仲間”内で結束すればするほど、言葉による表現力、理解力、意思伝達力はどんどん低下していく。



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2013/04/07

マツコ・デラックスの”俗っぽさ”を露呈させた池上彰の”毒”・・・テレビタレントのコメント瞬間芸 VS. ジャーナリストの取材力と分析力~「池上 X マツコ ニュースな話」~



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先日(2013年4月4日/木曜日)ゴールデンタイムのテレビは、マツコ・デラックスにテレビジャックされていました。まず午後7時台からテレビ朝日で「池上 X マツコ のニュースな話」の3時間スペシャル、その番組終了後の午後10時台からはフジテレビで「アウト x デラックス」のレギュラー番組化を控えての1時間半スペシャル・・・午後7時から午後11時半の4時間半、マツコ・デラックスが出ずっ張りという事態になっていたのです。どちらもコメンテーターではなくMC・・・特に「ニュースな話」は、池上彰とマツコ・デラックスが”ツーショット”で語り合うという構成だったので、なんとも濃厚なマツコ・デラックス尽くしの一夜となっていたのでした。(ボクは録画して週末に何度かに分けて視聴しました)

分かりやすいニュース解説で知られるジャーナリストの池上彰氏でありますが・・・テレビ東京の参議院選挙速報の生放送番組でも覗かせた”毒”のある鋭い追求をする「ブラック池上」のファンも結構多かったりします。逆に、世間的には歯に衣着せぬ辛口コメンテーターとして知られるマツコ・デラックスでありますが、超巨漢の女装というインパクトのある風貌のわりには、コメント内容は非常に常識的・・・特に、ここ1~2年はテレビタレントとしての立ち振る舞いを心得てしまったのか、自分に求められている「ご意見番」的役割をテレビ向けにこなしているようです。

番組制作側の意図としては、ニュースの本当の意味から「今の日本」を考えるということだったようで・・・池上氏がニュースの話題の背景や歴史を解説して、マツコに鋭く切り込ませるつもりであったのかもしれません。しかし、報道されてきたニュースの上っ面を覆すような池上氏の鋭い分析を前にして、マツコは視聴者視線の凡庸な相槌を打つしかなかったのでした。とは言っても、頭の回転は早いマツコですから、池上氏の意見に”瞬間芸のコメント力”で摺り合わせていくのはお上手・・・しかし、”おうむ返し”で同調するマツコを許すほど、池上氏は優しくありません。

池上氏は、アジェンダごとに冒頭でマツコに投げかけて、世間の期待を裏切らない鋭い意見を求めます。しかし、マツコから引き出せるのは常識的、かつ、表層的な意見ばかり・・・そんなマツコに対して「今日は随分と大人しいね?」と、何度も繰り返しダメ出しをする池上氏というのは、なかなか意地が悪い人であります。アジェンダとして取り上げているのは、政治的な背景を理解した上で倫理的な立場を明らかにすることを求められるような難しいものばかり・・・一般的なワイドショーのコメンテーターだったら、視聴者の反感を買わないような世論に添った意見を言うことで水を濁すような話題ばかりです。

学校のいじめ問題について「いじめられるって、想像したこともない」というマツコに「もしかしたら、自覚しないで”いじめる側”だったのでは?」と切り返す池上氏。「いじめ」はいつもの時代に起きていることだから、その状況から「逃げる」ことも選択ひとつだと池上氏はアドバイスします。それに対して、両親から野放しで育てられたおかげで自分で考える力を養ったというマツコは、いじめ問題には親の対応が大切と説くのですが・・・いじめに関しても「親は野放しで良い」というのがマツコの主張なのでしょうか?また、教師による体罰に関して「体罰になるか、ならないかは、やられた側がどう受け取ったか次第」というワイドショー的な薄っぺらい意見のマツコに・・・「体罰は愛情だったと感じられる信頼関係があるのであれば、そもそも手を上げる必要などなかったのでは?」と、池上氏は体罰をする教師側の根本的な「指導不足」を厳しく指摘します。

日本人の学力が下がってきたといわれますが・・・ゆとり教育を批判して塾の必要性を宣伝した学習塾や、PISA(国際的な学力テスト)の調査で日本の順位が下がったことだけを浅く扱う報道が煽っていることを池上氏が指摘すると、マツコは水を得た魚のように学習塾やマスコミ叩きを始めます。池上氏は、新しく参加した国は日本よりも学力が高いという結果だったけど、学習能力自体は昔(数十年前)よりも良くなっていることから、決して日本の教育レベルが低くないことを強調します。さらに日本人は英語がしゃべれないという問題については、いきなりマツコが「英語が話せることが、そんなに偉いの?」と発言・・・確かにグローバル化に反するラジカルな意見だけど、DQNな人たちにありがちの考え方であります。池上氏は、日本人が高等教育を母国語で受けられることが裏目に出て、逆に英語を学ぶ機会を失ってしまっていることを指摘します。

日本と中国の問題についても「政治家や外務省は、もっと頭を使った対応すべき」という漠然とした見解を述べるマツコに、池上氏は日本は中国をもっと研究すべきだと投げかけます。また、反日教育で不満を国外に向けさせる本来の意味というのは、民主的な選挙で選ばれていない共産党政府に政治的な正当性を持たせるためであると分析します。将来的に中国が民主化したとしたら反日教育や反日主義の必要性がなくなり、ひとりっ子政策で少子高齢化する中国は急激に労働人口が減少し経済発展が失速するのは確実・・・日本は中国抜きでもやっていける体勢をつくることで、交渉力を身につけて”したたか”に付き合うのが良いのではと、池上氏が締めくくります。

番組後半、自衛隊の国防軍化というアジェンダになると、マツコは視聴者的な立ち位置の聞き役に回っていました。池上氏は、自衛隊には交戦規定がないので偶発的に戦争に巻き込まれてしまう可能性があるのではと危惧されているので国防軍とすることで、より役割や対応を実体に近い形にしようとするのが今の自由民主党の考え方であると説明します。さらに日米安保については、その歴史を紐解いた後「やっぱりアメリカなしでは日本は生きていけないのね」という平凡なまとめ方しかできないマツコに、何気なくガッカリしたような池上氏・・・さらに、これからの世界での日本の立ち位置をどうするべきかという質問に、会社内でどの上司に付いていくかという社内抗争の”例”にして得意げに語るマツコに、池上氏は「打算的に動く国は信用されない」「民主主義という理念を大切にして日本の立ち位置を考えることが大事」と嗜めます。それでも「民主主義って、経済ほど魅力ないわ〜」というマツコこそ、池上氏が危惧しているであろう日本人の考え方のかもしれません。

番組の最後に収録を振り返り池上氏は、マツコ・デラックスをゴールデンタイムのニュース番組起用するというリスクをテレビ局は背負ったのに・・・と、マツコの日和っぷりに苦言します。マツコからは、マイノリティ(同性愛者、女装)という立場から、斬新な意見を期待していたのかもしれませんし、自分とは違う視点の考え方をぶつけてくることで「池上氏の分析」=「番組の結論」としない意図もあったのかもしれません。いずれにしても、池上氏(番組制作側)の期待にマツコ・デラックスは応えていなかったことは明らかで・・・それには本人も気付いている様子ではありました。

芸能の話題だけでなく社会/政治から道徳的なことまでを語る「ご意見番」として、もはや”文化人”レベルに扱われているようなマツコに対して「ブラック池上」が”身の丈”を知らしめるような”冷や水”を浴びせる番組になってしまったわけですが・・・逆に第2弾、第3弾と「特番」として続くのであれば、マツコ・デラックスの面の皮の厚さも”なかなか”なものだと言えるかもしれません。

その後、午後10時からのフジテレビの「アウト x デラックス」では、”OUT”な芸能人や素人を相手にノビノビとイジりまくっていたマツコ・デラックス・・・ある種の安定感を感じずにはいられませんでした。いじられたい芸能人、番組スタッフ、素人には罵声を浴びせ、大物やスポンサーを褒め讃える・・・「弱者を叩き、強者に媚びる」。やはり、マツコ・デラックスの主戦場は、トコトン”俗っぽい”バラエティ番組であることを再確認した次第であります。

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