2015/09/02

フィギュア”課金ゲーム”市場の拡大がとまらない!(欧米での話だけど)~「アミーボ/amiibo」「ディズニー・インフィニティ/Disney Infinity 3.0」「スカイランダーズ・スーパーチャージャース/Skylanders SuperChargers」「レゴ・ディメンションズ/LEGO Dimentions」~


任天堂アミーボの発売を控えていた頃、フィギュア”課金ゲーム”について、このブログで書いたのですが(めのおかし参照)・・・まさか、三匹目のドジョウとして市場に参入した「アミーボ」が、これほど爆売れするとは思っていませんでした。

ネット通販では発売日前に価格が高騰・・・発売日の店舗では開店前から「アミーボ」目当ての客が並び、僅かしか入荷していない在庫は一瞬にして完売。再生産しても人気のあるキャラクターは常に品薄で入手困難という状態は、今も続いています。

「どうぶつの森 ハッピーホームデザイナー」対応の「アミーボカード」は、フィギュアよりも増産しやすいにも関わらず、発売前からずっ~と品薄状態。3枚入りパック(定価300円税抜き)の中身に入っているカードはランダムという”ガチャ形式”ですので、”大人買い”を煽るような販売方法といえるかもしれません。

第1弾の全100種をコンプリートしようとするなら、重複を覚悟で50パックの箱入りを購入するか(それでも100種コンプするとは限らないのですが・・・)、誰かと欲しいカードを交換し合うか、一枚づつ中古屋とかオークションとかでコツコツ買い集めるかしかないわけで、なかなかの面倒な作業となるのです。ただしゲームの進行に「アミーボカード」が絶対に必要というわけではありません。


任天堂は、品薄状態の続く第1弾の生産を優先するために、9月に予定されていた「アミーボカード」の第2弾は、発売日未定で延期・・・今後、第3弾、第4弾と発売されるのかは分かりませんが、初代ニンテンドー64「どうぶつの森」から現在までのキャラクター総数は、ゆうに400を超えているはずなので、全住人分の「アミーボカード」発売を任天堂が目論んでいるとしたら、トンデモナイことになりそうです。

今年末までに販売(予定を含む)の「アミーボ」の総数は現時点(2015年9月2日)までに発表されているのは67体、「アミーボカード」は未発売の第2弾100種と、雑誌付録でしか手に入らない限定カードを含むと全201種・・・コンプリートするためには定価で全てを購入したとして10万円を超える(細かく計算してみたら税込みで101714円!)という金額。来年以降も、さまざまな形で「アミーボ」が発売されていくのかと思うと、まさに”底なし”のウハウハ商法であります。「アミーボ」爆売れ現象は、すでにフィギュア”課金ゲーム”市場が成熟しているアメリカやヨーロッパでは、日本以上に加熱しているらしいのです。

今年(2015年)のクリスマス商戦を控え、8月30日の「ディズニー・インフィニティー /disney Infinity 3.0」を皮切りに、9月20日には、「スカイランダース」新シリーズの「Skylanders SuperChargers」、9月27日には新規参入の「レゴ・ディメンションズ/LEGO DImentions」も加わり、フォイギュア”課金ゲーム”の市場は”四つ巴”となっていきます。ただ、日本で正規販売されるのは、この中では「ディズニー・インフィニティー 3.0」だけ(2015年11月12日発売)・・・日本での「アミーボ」独走態勢は、まだまだ続くのかもでしょうか?


「どうぶつの森 amiiboファスティバル」という”すごろくゲーム”対応の「どうぶつの森」のフィギュア型の「アミーボ」発売が2015年の「E3」で表明されています。さらに、アミーボカードが発売されてもおかしくないのが「ポケモン」シリーズ・・・すでにフィギュア型アミーボが何点か発売されていますが、ポケットモンスターはどうぶつの森の住人を遥かに超える総数(700種以上?)があるので、これだけでひとつの市場を構築しそうです。任天堂の「アミーボ」ビジネスは、今後も拡大していくのでしょうか?

そんな中、中国では非公認マジコンデバイス「amiiqo(アミークォ?)」が登場(ネット通販で6900円〜12500円で販売中!)・・・インターネットから複数のamiiboのデータをダウンロードして、どのフィギュア(カード)にもなりすますことができることが”売り”らしいのですが、ゲームソフトがなくてもフィギュアを集める人も多いアミーボ市場には、データだけやりとりできるというのは、ほぼ無意味・・・フィギュア”課金ゲーム”の仕組み「強し!」なのであります。


「ディズニー・インフィニティ」は、マーベルコミックスのキャラクターが加わった「2.0」は日本では未発売(フィギュア不要で「ひかりTV」の遊び放題プランにてクラウドゲームサービスでプレイは可能のようですが)・・・このまま日本の市場からは消えてしまうのかと思いきや、新旧のスターウォーズのキャラクターが加わる「3..0」から再び日本でも発売されることになりました。それもWiiU版だけでなくPS3版とPS4版が(海外ではXbox One版、Xbox 360版も)あります。

「ディズニー・インフィニティ」は、豊富なディズニークラシックスのキャラクターと新作からの新しいキャラクター、そしてマーベルコミックスとスターウォーズのキャラクターという4本立てで、お子様からアメコミファンまで網羅し幅広い層にアピールする要素があります。「インサイドヘッド」のプレイセットやシングルキャラクターとして、「アベンジャース」からウルトロンとホルクバスター、「アナと雪の女王」からオラフ、「トロン・レガシー」からサム・フリンとクオーラ、ピーターパン、ムーラン、ミッキーマウスとミニーマウス、「トゥモローランド」のパワーディスク・・・さらに、来年公開予定のディズニー映画「The Good Dinosaur」「Zootopia」のキャラクターフィギュアやパワーディスク、トイボックスの拡張ゲームキット(Toy Box Expansion Games)も、欧米では発売される予定だそうです。

「1.0」「2.0」では、ランダムのガチャ商法だったパワーディスクがセット販売になりました。欲しいディスクを手に入れるために、重複覚悟でいくつも購入する必要がなくなったのは、ユーザーに優しい仕組みになった気がします。ただ、フィギュア一体の販売価格が各1200円(税込み)から各1620円(税込み)に値上がり・・・本国アメリカでもシングルフィギュアが僅かに値上がり(各$12.99から$13.99)はしているのですが、消費税が5%から8%になったことに加えて”円安”が反映されているようです。そもそも、日本市場には「ディズニー・インフィニティ」の商品自体が出回らないこともありえるので、定価で入手できるうちに欲しければ購入するのが賢明だと思われます・・・。
 

トイザラス専売で発売されていた「スカイランダーズ スパイロの大冒険」は、ゲームとしては出来が良かったにも関わらず日本では大惨敗・・・「ジャイアント」「スワップフォース」「トラップチーム」と続くシリーズは、当然のことながら国内版は未発売のまま。しかし、欧米では、オリジナルキャラクターで勝負し続ける「スカイランダーズ」の人気は衰えていないようで、新シリーズ「スーパーチャージャース/Skylanders SuperChargers」が発売されます。

今回のギミックは「ヴィエクル/Vehicles」=「乗り物」・・・スカイランダーズのキャラクターたちが、さまざまな乗り物に乗って、いろいろな仕掛けのあるステージをクリアしていくという「マリオカート」的な要素(レーシングをするわけではない)が導入されていて、当然のことならがキャラクターフィギュアに加えて、ヴィエクルフィギュアも必要になることは言うまでもないでしょう。また、ステージに適した属性のフィギュアやカスタマイズも必要となると思われるので、なんだかんだでフィギュアを買い足してく必要はありそうです。また「スカイランダーズ」シリーズは、限定のレアフィギュアが多いことでも有名・・・新作も早速「E3」限定版のヴィエクルフィギュアがあり、コレクターマニアの泣かせっぷりは健在であります。

初代シリーズの大失敗を踏まえると、今更「スカイランダーズ」シリーズが日本市場に参入するとは思えませんので、「スカイランダーズ スーパーチャージャース」も、輸入ゲームを購入するような一部の金に糸目を付けない(?)マニア向けに限られてしまうのは、ちょっと残念です。


新規参入となる「レゴ・ディメンションズ/LEGO DImentions」は、お馴染みのレゴの3等身フィギュアが活躍するゲームの集大成・・・リアルのフィギュアをリーダー(トイパッド/ゲートアウェイ)で読み取らせて、ゲーム内に登場させるというのは、レゴフィギュアの世界観にピッタリであります。今まで商品化されなかったこと自体が不思議に思えることからも、満を持して4匹目のドジョウでフィギュア”課金ゲーム”市場に参入ということなのでしょう。

PS4、Xbox Oneなどの次世代ゲーム機の登場で、ゲームプレイ画面は実写のような緻密な映像になり、プレイヤーが操るキャラクターもリアル志向・・・そんな中、マンガチックな三等身キャラ(マリオのような)である「LEGO」のゲームシリーズは、どこか懐かしくて親しみやすいのです。

「LEGO」はワーナー・ブラザーズと提携しており・・・「レゴ・ディメンションズ」からは「ロード・オブ・ザ・リング」「オズの魔法使い」「バック・トゥ・ザ・フューチャー」「ザ・シンプソンズ」「ゴーストバスターズ」「ジュラシック・ワールド」「スクービー・ドゥ」「ドクター・フー」「DCコミックス」など、世界観はいくらでも広げていけます。今まで個別で販売されていた「LEGO」のゲームシリーズを集約させるプラットフォーム的な存在となっていくのでしょうか?「LEGO」のゲームシリーズは、日本でも人気があるようなので、将来的にはローカライズされて「レゴ・ディメンションズ」が、いつか日本国内でも発売されるのではないかと微かに期待しています。

アメリカなどの欧米では、スカイランダーズ、ディズニーインフィニティ、アミーボ、レゴ・ディメンションズのと四つ巴状態となっているわけですが・・・今後、フィギュア”課金ゲーム”市場はますます大きくなっていくのか、それとも一定のサイズしかない市場のパイを食い合っていくことになるのでしょうか?

「アミーボ」は任天堂のゲーム機(WiiU、3DS)専用ですが、他のフィギュア”課金ゲーム”は、PS3、PS4、Xbox One、Xbox 360、WiiU(スカイランダーズはWii、iOSまで!)で共有できるという家庭用ゲーム機のシェアに左右されないクロスプラットフォーム仕様です。ゲーム機のシェア争いとは別次元で、フィギュアのリーダー(専用読み取り機器)のシェア争いというのも繰り広げられているわけなのであります。

次から次に発売されるフィギュアを、ユーザーが購入し続けるのだろうか・・・なんて思ってしまうところはあるのですが、ソフト自体は無料でダウンロードできて、時短や強化に課金が必要というスマートフォンのビジネスモデルに対抗するためには、フィギュアやカードのように”物理的に存在する商品”で、なんとしても家庭用ゲーム機業界は、新たな課金システムを確立する必要はあるのかもしれません。数年後には、これらのフィギュアは「単なる”ゴミ”となっているのか?」それとも「”コレクターズアイテム”となっているのか?」・・・年月が経ってみないと分からないことです。

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