「ギニーピッグ」シリーズやエクスリーム系ホラーのディストリビューターとして知られる”アンアースド・フィルムズ”(Unearthed Films)の新レーベル「Too Extrame for Mainstream/トゥー・エクストリーム・フォー・メインストリーム=一般市場には過激すぎ」(アマゾンなどの一般的な販売ルートでの扱いはなし)の第一弾「トーメント(原題)/Torment=苦痛」は、自社のウィブストアでは期間限定の予約販売で、発売と同時に「廃盤」とはなっています。
いくつかのホラー専門通販サイト(DiabolikDVD、Grindhouse Video)には、まだ在庫があるのですが(2019年7月13日現在)・・・入手困難になるのは時間の問題かもしれません。オークションサイト(eBayなど)では、転売ヤーにより高額で出品されていますが、ブルーレイ版の正規価格は30ドル(約3300円くらい)なので、アメリカから日本への送料込みでも5000円以下で購入可能です。
いくつかのホラー専門通販サイト(DiabolikDVD、Grindhouse Video)には、まだ在庫があるのですが(2019年7月13日現在)・・・入手困難になるのは時間の問題かもしれません。オークションサイト(eBayなど)では、転売ヤーにより高額で出品されていますが、ブルーレイ版の正規価格は30ドル(約3300円くらい)なので、アメリカから日本への送料込みでも5000円以下で購入可能です。
「トーメント(原題)/Torment」は「アメリカン・ギニーピッグ:サクリファイス/American Guinea Pig: Sacrifice」(めのおかしブログ参照)のプロデューサー/ドミザーノ・クリストファーロ(Domiziano Cristopharo)によって制作されたイタリア映画で・・・「アメリカン・ギニーピッグ:サクリファイス」に続く三部作の二作目とのこと。過激な残酷描写で定評のある”アンアースド・フィルムズ”が、あえて「一般市場には過激すぎ」と銘打っただけの”看板”に偽りはないのでしょうか?
1972年から1978年の間に、少なくとも33人の少年や若い男性を性的に暴行して殺害したアメリカのシリアルキラー/ジョン・ウェイン・ゲージ(キラークラウン=道化師の殺人鬼)の犯罪からインスパイアされた本作は、全編殆どセリフがなく、道化師姿の男が性的虐待をする様子を映していきます。クロースアップを多用していたり、撮影がほとんど家の中だけだったりと、明らかに”低予算”がわかる作りです。
二人の裸の男がベットにいるところから始まります。デブの男・ジョン(マッテオ・デ・リブラト)はうつ伏せで寝たまま・・・どうやら、もう一人の痩せぎすの男・ジェフリー(リッキー・フォーレ)は、昨晩ジョンの家に連れ込まれたようです。ジェフリーは家の中を物色し始めて、小銭やドラッグをポケットにしまい込みます。唸り声が聞こえる方へ行くと、そこは鍵のかかった部屋・・・隠してあった鍵を見つけて部屋に入ってみると、中には手足を縛られた血だらけの男(マルコ・ピアリッチ)の姿があったのです。そこへ、目を覚したジョンが襲ってきて、ジェフリーは失神させられてしまいます。
ここからネタバレと性的に露骨で残酷な表現を含みます。
ジェフリーが気を取り戻すと、道化師のコスプレをしたジョンがやってきて、ジェフリーをバスルームに無理やり連れて行き、浴槽に頭を無理やり沈めて溺れさせされて、再び気絶させられてします。ジョンはドラッグを自らの腕に打ち、ジェフリーを縛られた男のいる部屋に抱えて連れ戻すと、全裸にして手足を縛り上げるのです。
ジェフリーが再び気づくと、道化師のジョンは縛られた男の背中をナイフで切り刻みながら、激しくアナルを犯しています。犯している男が痛みに苦しめば苦しむほど、ジョンは興奮するようです。恐怖におののくジェフリーを見て、おもむろに立ち上がったジョンは、ジェフリーの顔の上にしゃがみ込んでアナル舐めを強要したり、顔に小便をかけたりします。その後、ジョンは縛られた男の方に戻り、アナルにナイフを突き刺して殺害・・・今度は血だらけのアナルを犯しながら首を切り落として、その生首にオーラスセックスさせるのです。
ジェフリーが再び気づくと、道化師のジョンは縛られた男の背中をナイフで切り刻みながら、激しくアナルを犯しています。犯している男が痛みに苦しめば苦しむほど、ジョンは興奮するようです。恐怖におののくジェフリーを見て、おもむろに立ち上がったジョンは、ジェフリーの顔の上にしゃがみ込んでアナル舐めを強要したり、顔に小便をかけたりします。その後、ジョンは縛られた男の方に戻り、アナルにナイフを突き刺して殺害・・・今度は血だらけのアナルを犯しながら首を切り落として、その生首にオーラスセックスさせるのです。
キッチンに運び込まれたジェフリーは、クロロフォルムで気を失わさせられて、椅子に両足を広げて縛り付けられてしまいます。ジョンは張型の中から太い瓶を選び、ジェフリーのアナルに無理やり突っ込み、アナルは血だらけになってしまうのです。画期的(?)なのは、瓶が挿入されていく様子をアナルの中のカメラから撮影するというショットであります。
ジョンはジェフリーを虐待している”だけ”ではありません。手足を縛られたジェフリーの傍に横たわり、まるで恋人同士のように泣きながら愛撫をしてくることもあるのです。でも、朝になると乱暴に犯してきます。トイレで排泄させたり、食事を食べさせたり(どちらも無理やりだけど)・・・人としての最低限のことはさせてくれるようです。
気絶しているジェフリーが見る幻想シーンは、ジャーロ映画風アートフィルムのように、カラフルな照明やアート的な構図によって描かれます。そこには、青白い顔をしたミステリアスな男性(マニュエル・ファヴァレット)が登場して、ジェフリーを何かに導いているかのようです。
ジョンはジェフリーを虐待している”だけ”ではありません。手足を縛られたジェフリーの傍に横たわり、まるで恋人同士のように泣きながら愛撫をしてくることもあるのです。でも、朝になると乱暴に犯してきます。トイレで排泄させたり、食事を食べさせたり(どちらも無理やりだけど)・・・人としての最低限のことはさせてくれるようです。
気絶しているジェフリーが見る幻想シーンは、ジャーロ映画風アートフィルムのように、カラフルな照明やアート的な構図によって描かれます。そこには、青白い顔をしたミステリアスな男性(マニュエル・ファヴァレット)が登場して、ジェフリーを何かに導いているかのようです。
ジョンの家の地下室には何人もの男の死体が置かれていて、その遺体を愛玩物のように楽しんでいる間は、ジェフリーがひとり寝室に放置されていることもあります。ある時ジェフリーが目を覚ますと、ジョンの気配がありません。ここからは、ホラー映画にありがちな脱出劇のようになっていくのです。寝室からは出られたものの、戻ってきたジョンに発見されてしまいます。必死の頭突きでジョンを気絶させたジェフリーは、鍵を手に入れて手錠と足のロープを外すことに成功・・・しかし、すぐに気を取り戻したジョンが再び襲いかかってきたので、ジェフリーは床に落ちていたナイフに手を伸ばして、ジョンをメッタ刺しにして殺してしまうのです。
気づくとジェフリーは、寝室のベットにひとり横たわっています。起き上がって窓の下を見ると、そこには幻想に現れるミステリアスな男の姿が。すると画面は、大量の幼虫が蠢く濡れた道に切り替わり、そして、道化師のジョンの顔が現れて「Kiss my ass(糞食らえ!の意味)」と叫び、映画はエンドタイトルとなります。最後の最後で、どうなったのか分からないアートフィルムぶった(?)終わり方には、ちょっと拍子抜けです。
ゴア描写については、それほど特殊効果に頼らずに、緊迫感のある演出で「らしく」は見せているという印象・・・アンアースド・フィルムズが得意とする”血まみれ”リアルを期待すると、肩透かしかもしれません。「一般販売には過激すぎ」の”過激さ”というのは、ゲイポルノ的な要素だったとしか考えられず・・・結局、ストレート男性にとって「男が男に犯される」ほど”エクストリーム=過激”なものはないということなのでしょうか?
ゴア描写については、それほど特殊効果に頼らずに、緊迫感のある演出で「らしく」は見せているという印象・・・アンアースド・フィルムズが得意とする”血まみれ”リアルを期待すると、肩透かしかもしれません。「一般販売には過激すぎ」の”過激さ”というのは、ゲイポルノ的な要素だったとしか考えられず・・・結局、ストレート男性にとって「男が男に犯される」ほど”エクストリーム=過激”なものはないということなのでしょうか?
自社のウェブストアでの期間限定による予約販売は、本作の口コミで広がる前に購入させてしまうという手法としては、効果的だったようです。男による男への性的虐待にドン引きしている購入者(ストレートの男性)が多くいるようで・・・「二度と見たくないクソ映画」という反応もあったりします。ただ、本作の性的な描写はハードコアではなく、あくまでもソフトコア・・・そういう意味では、まだまだ生ぬるい(!?)です。
「Too Extreme for Mainstream/トゥー・エクストリーム・フォー・メインストリーム=一般販売には過激すぎ」という”看板”は、ある意味、相応しいといえるのかもしれません。しかし、その理由はゲイに対する根深い嫌悪感からなわけで、近年の”LGBTムーブメント”の流れには逆行しているような・・・複雑な気分にさせられてしまうのです。
「Too Extreme for Mainstream/トゥー・エクストリーム・フォー・メインストリーム=一般販売には過激すぎ」という”看板”は、ある意味、相応しいといえるのかもしれません。しかし、その理由はゲイに対する根深い嫌悪感からなわけで、近年の”LGBTムーブメント”の流れには逆行しているような・・・複雑な気分にさせられてしまうのです。
「トーメント(原題)」
原題/Torment
2017年/イタリア
監督 : アダム・フォード
出演 : マッテオ・デ・リブラト、リッキー・フォーレ、マルコ・ピアリッチ、マニュエル・ファヴァレット
日本未公開
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