インターネットで何かに登録する際に、本名とは違う「ハンドルネーム」の記述を求められることがあります。
メールアドレスを決める際にも、実際の名前”だけ”をズバリ登録できることは殆どないので、誕生日を加えたり、あだ名にしてみたりと、何らかの工夫が必要だったりします。
「ハンドルネーム」というのは、適当につけているようでいて、それなりに深い意味があったりするモノなのかもしれません。
約10年ほど前に、初めて出会い系サイトに登録した際に、本名に近い名前を使うのは憚れるので・・・ある有名な少女漫画に出てくる執事の名前を拝借しました。
漫画のなかでは、脇役で名前以外の設定も一切不明だったし、キャラクターの絵柄が自分に似ているわけでもなく、直感的に選んだ名前でした。
結局、その後数年間に渡って、その名前をネット上では使っていたわけで、そこそこの愛着が出てきたりしました。
ただ、ハンドルネームの由来を尋ねる人というのは皆無だったし、自分自身でも由来はどうでも良いことになっていました。
ところが、その漫画をテレビドラマ化したビデオを観る機会があったのですが、その役を演じている役者さんが自分と遠からず・・・といった風貌で、どこか縁があった名前だったのかもしれないと改めて思ったりしました。
「ハンドルネーム」にまつわることで、先日ちょっと複雑な気持ちになる事実を知ることがありました。
久し振りに出会い系サイトをボケーっと眺めていたのですが、自分のファーストネームと同じ名前の登録を見つけたのです。
ある有名な役者さんと同じ名前であるし、比較的珍しく憶えやすいので、偶然にということも考えられます。
ちょっと関心を持って登録者の画像を見てみると、8年ほど前に出会い系サイトで知り合って、何度か会った事のある人だったのです。
自分はリアルで会う時には「ハンドルネーム」は止めて、本名を名乗ることにしているので、勿論、彼にも本名で会っているはずです。
その後は、残念ながら友達としても発展せずに、飲み屋さんとかで顔をあわせれば会釈する・・・という程度の仲でした。
ただ、ここ4,5年は顔を合わす機会も、連絡を取る機会もなくなっていました。
見知らぬ人でも自分の本名をハンドルネームとして名乗られているのは、ちょっと変な気がしますが、僅かながらでも縁のあった人が・・・というのは、妙な気分です。
何故、彼がその名前をあえて選んでいるのか、尋ねてみたくなってしまうのです。