今回のニューヨークでは、久々に美術館三昧の日々を送っているのですが、ニューヨークの美術館について、すっかり忘れてしまっていた、素敵なことがありました。
それは、膨大なパーマネントコレクションは、カメラでの撮影が「OK!」ということです。
一応はフラッシュなしでの・・・という条件は設けられてはいますが、名画の前で記念撮影が出来てしまうというのは、ちょっと心が弾みます。
メトロポリタン美術館のパーマネントコレクションには、古代から現代までの膨大な数の展示物があり、それぞれのセクションごとにひとつの博物館ができてしまうのではないかと思えるほど、充実しています。
また、MOMA(近代美術館)のパーマネントコレクションには、ピカソの部屋、マチスの部屋、セザンヌの部屋のような「ひと部屋、数百億円」という空間が続きます。美術の本で必ずアーティストの代表作として紹介されるような作品達が、同じ建物の中にあるというのも凄いことです。
ピカソの絵の前では福笑いのように顔を歪めてみたり、マチスのダンスの絵の前では手を広げて踊ってみたり、セザンヌの絵の前でリンゴのかざしてみたり・・・ジャクソン・ポラックのアクションペインティングの絵の前や、不条理なデュシャンのオブジェの前での記念撮影は、ちょっとクールな気がします。
日本の浮世絵を一番多くコレクションしているのがボストン美術館ですが、美術品というのは国の力によって集められるモノなのだとすると、ニューヨークのふたつの美術館のパーマネントコレクションの充実さは、アメリカの栄華の証でもあるのかもしれません。
知名度の高い美術品の数では日本の美術館は劣りますが、パーマネントコレクションについては撮影しても良いようにして欲しいものです。
勿体ぶって”阿修羅像”を拝ませて頂くのも、大変結構なことではあるのですが・・・