レベルファイブの「ガールズRPG シンデレライフ」は「ネオジャンヌ」として接客しながら、ストーリーやスペシャルエピソードを進めていくという”ガールゲーム”であります。ただ、対象年来は15歳以上になっており、いわゆる「女児向けのゲーム」ではありません。というもの、そもそもモバイル向けの「キャバ嬢っぴ」をニンテンドー3DSにアレンジしたという・・・実は「キャバ嬢なりきりゲーム」なのですから!
田舎から親戚を頼って「ネオ銀座」に上京してきた主人公は、おばさんの花屋を手伝うことになるのですが・・・すぐに「ネオジェンヌ」=「キャバ嬢」に憧れるようになり、上京直後からキャバ嬢として働き始めます。「キャバ嬢」が憧れの職業で、親戚のおばさんを含めて、街中の誰も(子供も!)が「ネオジェンヌ」に憧れと羨望のまなざしをもっているという、何ともリベラルな世界観に貫かれているのは、女の子のなりたい職業のベスト10にも「キャバ嬢」が挙げられるような今の世の中を反映しているのかもしれません。ただ「ネオジェンヌ」はピュアの心の持ち主で、お客さんを笑顔にして癒してあげる素晴らしいお仕事である・・・という中途半端なポジティブ志向なのには、失笑するしかありませんでした。
ストーリー部分は、ほぼ一本道・・・指示通りに動いていれば、ストーリーは進んでいきます。行くべき場所は”青い旗”で表されるので、その方向へ進んでいば良いのです。その過程で、美容院、ブティック、レストラン、エステサロン、フィットネスクラブ、本屋などに出入りが出来るようになり、動けるエリアも広がっていきます。ただ、行動できるフィールドは箱庭的で、それほど広くもありません。さらに、ストーリーを進めるとタクシーでの移動も可能になるので、移動は楽です。一日の中で昼と夜の概念があり、夜しか出入りできないレストランがありますが、出勤すると、すぐに夜になってしまうので、「同伴出勤」は無理・・・また、帰宅すると同時に自分の部屋に到着するの「アフター」もありません!
幼馴染みのキャバ嬢にのアドバイスを受けて、ドレスを買い、美容院でヘアセットして、いざ「接客」ということになります。「接客」は、5つのトークパートに分かれていて、接客ポイントを稼ぐことが目的と鳴っています。基本となるのは、お客の”振り”に対しての返答する台詞の選択が3つ現れるというもの・・・よりお客の好ましい接客台詞を選択することで、接客ポイントを得ることができます。時には、どんな話題をお客に「振る」かにより、会話が弾んだり弾まなかったりで、稼げる接客ポイントも変わってきます。また、お客の意図する言葉を、タッチスクリーンで並べるというクイズっぽい形式になることもあります。
幼馴染みのキャバ嬢にのアドバイスを受けて、ドレスを買い、美容院でヘアセットして、いざ「接客」ということになります。「接客」は、5つのトークパートに分かれていて、接客ポイントを稼ぐことが目的と鳴っています。基本となるのは、お客の”振り”に対しての返答する台詞の選択が3つ現れるというもの・・・よりお客の好ましい接客台詞を選択することで、接客ポイントを得ることができます。時には、どんな話題をお客に「振る」かにより、会話が弾んだり弾まなかったりで、稼げる接客ポイントも変わってきます。また、お客の意図する言葉を、タッチスクリーンで並べるというクイズっぽい形式になることもあります。
お客は毎回同じ飲み物を注文するので、二度目以降の接客で好きな飲み物を覚えておくと、確実に接客ポイントが稼げます。トークパート中に、フードオーダーポイントを超えると、お客がフードを注文してくれるのですが・・・フードスロットで注文する品を決定することになります。お客が特に好きな品はありますが、接客ポイント的にはそれほど大差はありません。トークパート4までに接客ポイントが100を超えると、お客に高価なお酒をボトルでオーダさせる「フィーバー」にすることができます。これもスロットで注文するボトルが決まるのですが、3つのスロットのうち2つの絵柄を合わせないとオーダーは入りません。1本でも2本でも注文が入れば、たくさんの接客ポイントが一気に稼げます。
基本的に、トークパート5までに接客ポイントが100を超えれば、一応接客は成功ということになりますが・・・100以下であっても、常連客は必ずお店に戻ってきますので、接客に失敗したからといって、お客が来なくなるわけではありません。接客後には経験値が入り、それによってレベルが上がっていきます。レベルが上がることで「称号」が変わり、接客ポイントも多く稼げるようになるようです。接客ポイントが「ボーナス」を含んだ「売り上げ」に、影響しているわけでもないようで・・・比較的年齢の高い客の方が、ボーナスが大判振る舞いの傾向があるような印象があります。
トークパートのクライマックスに「正しい選択」をぶつけることによって、接客相手の「心の鍵」を開けるというシステムが出現することもあります。この場合、鍵に達するまでに接客ポイントを溜めておくとキーが二つに増えます。三択形式の「心の鍵」に二度チャレンジできることになるのですから、難易度はかなり低いといって良いでしょう。この「心の鍵」は、ストーリーを進める時だけでなく、スペシャルエピソードのクリアや常連客との接客の際にも発生します。
接客ポイントは・・・お客のファッションの嗜好や、主人公の「魅力度(レベルにより最大値が上昇)」「しあわせオーラ(上限は100)」によっても変化するようです。「魅力度」と「しあわせオーラ」は接客すると自動的に下がりますが、帰宅して寝たり、フィットネスクラブで運動したり、エステを受けたり、食事をしたりすると、簡単に回復するので、出勤前には、これらの施設に立ち寄れば良いだけです。ちなみに、ネオ銀座内に存在する10店のお店で食事をするとカードが貰えるのですが、それを10枚集めると、フィットネスの無料チケットが手に入ります。
主人公は、髪(ヘアスタイル、ヘアカラー)、衣装(ドレス)、アクセサリー(イヤリング、ヘッドアクセ、リング、ブレスレット、ネックレス、メガネ、ポーチ)、お化粧(アイメイク、シャドウ、リップ、コンタクト、香水)などによって、「シンプル」「ゴージャス」「キュート」「セクシー」のパラメーターをコントロールすることが可能です。「衣装」「アクセサリー」「ヘアスタイル」「化粧」は、一般的なRPGに於いての「装備」と「武器」といっても良いでしょう。お客の好みに合っていると、接客開始直後に(少ないですが)接客ポイントがもらえます。ただ、これらのパラメーターやお客の好みが、明確には提示されてわけではありません。お客との会話の中から、または自分から質問を振って、お客の好みをざっくりと把握することができるくらいです。
「接客」は「戦闘」であり、「接客ポイント」は、敵への「ダメージ」であり、トークパート中の「台詞」「振り」「文字カードゲーム」は「攻撃」であるということです。戦闘終了後には「経験値」というポイントでレベルが上がっていくのですが・・・「売り上げ」の30%が給料として、帰宅時に店長から支払われますので、そのお金で「装備」や「武器」を充実させていくことが出来るというわけです。インテリアショプで、壁紙、床、カーテン、壁飾り、ベット、ドレッサー、ラグ、家具などを購入することが出来るので、自分の部屋をカスタマイズして「模様替え」も、たっぷりと楽しめます。
ハッキリ言って・・・RPG部分のストーリーのボリュームは、少なめではあります。接客で貯まる経験値や、スペシャルエピソードの進行度合いも、ストーリーを進行する上ではそれほど関係ないので、ストーリー部分”だけ”を集中して進めれば、あっという間にエンディングを迎えてしまいます。それに接客中でなければ、どこでも「セーブ」できるので、非常に遊びやすいの仕様です。ストーリー自体も、それほど深い内容があるわけでもなく・・・いい意味で”子供騙し”レベル。謎解きのような要素がないわけではありませんが、難易度は限りなく低めであります。ただ・・・「恋愛シュミレーションあり」のガールズっぽさや、「アクションあり」の、RPGらしさを期待すると肩すかしを食らいます。また、育成シュミレーション的な成長を楽しむ要素もあまりなく、キャバクラ自体の運営や経営に関わることは一切ありません。「ガールズRPG シンデレライフ」の神髄は「ストーリーにはあらず」なのであります!
まず「接客」という名の「戦闘」が面白いです!数々のあるパラメーターが、どのように接客ポイントに影響を与えているのかが、いまひとつ分かりにくいところはあるのですが・・・深みがあるような、ないような、ゆるい仕組みっぽいところが、良い意味でこのゲーム本来の要素を楽しませてくれます。主人公の働くことの出来るお店は「キャッスル」と「エクスカリバー」の2店舗があるのですが、それぞれに常連客が10人づつおります。基本的には、男心をくすぐるような「おべっか」や「お世辞」で持ち上げれば、接客ポイントが稼げるのですが、中にはへそ曲がりなお客もいて、厳しい返答をした方が接客ポイントを稼げることもあったりします。この接客のシステムこそが、このゲームそのものなのです。また、接客システムの追加要素として、スペシャルエピソードのコラボキャラとして登場するお客さんは、それぞれキャラらしい反応をしてくれる上に、キャラクターの声は実際のアニメでキャラを演じている声優さんというのですから、中途半端なコラボではありません!
そして、ガールズゲームとして重要な要素である「着せ替え」については、圧巻の楽しさがあります!トップス、ボトムス、靴などは、セットになっているので、コーディネートを楽しむ「ファッションゲーム系」とは違いますが・・・ゴテゴテのゴージャス系からシンプルでシックな大人っぽいドレス、ゴスロリやコスプレ、和服まで揃っていて、見た目のディテールも結構細かかったりします。これらのドレスやアクセサリーを買いまくるために、さらに接客に励んで「お金を儲けたい!」という率直なモチベーションが高まってきて、ストーリーをクリアしてもゲームを辞める気にはなれません。フィールド内にあるお店で買えるドレスも相当な数がありますが、すれちがい通信によって「素材」を手に入れることで、限定ドレスも入手できるのですから、着せ替えパートを完全コンプするのは、正直かなり大変そう・・・というのも、いまだに「シンデレライフ」の「すれちがい通信」を、ボク自身は経験していないから。このソフト・・・思いの外、売れていないのでしょうか???
キャラクターデザインは可愛いし、アニメーションパートも携帯ゲームとしては素晴らしい・・・キャバクラのボーイの「オーダーはいりました~」というゆる~い声や、接客中に入る”合いの手”(?)など、確信犯的に「バカゲー」を狙っているような(?)ところも見え隠れしますが・・・「接客」「着替え」の二大要素にシステムを特化させたことで、ゲームとしての方向性は明確でブレはありません。「ガールズRPG シンデレライフ」は”ガールズゲーム”として侮ってはいけない・・・誰も死なない、殺さない、大人のRPGゲームとして、ニンテンドー3DSゲームの中でも最もお奨めできる「傑作」であります!
「シンデレライフ」のオリジナルアニメも確信犯的なセンスが○です。
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